歯科におけるレーザー治療について
今回はレーザー治療について詳しく説明します。
レーザー大きく2種類に分類されます。歯などの硬組織を削るものと歯肉などの軟組織を切開するものがあります。
歯を削るレーザーは、痛みがほとんどないといわれますが、削るスピードがかなり遅く、大きな虫歯になるといつまで口を開けていれば終わるのかという状況になるため、当院を含めほとんどの医院に導入されていません。ごく稀に保険外の予防的治療などを行う医院で使われています。
通常使われているレーザーは軟組織に作用するタイプのものです。このレーザーは出力が調整できて、高出力で歯肉に当てると切開を行う事ができます。このときメスで切開するのと異なり、出血はなく腫れもすぐになくなります。良性腫瘍や小帯の切除などは切ると同時に止血できるので縫合して止血する必要はありません。傷跡もキレイです。
出力を下げると歯肉の表面を白く焼く感じになります。止血や歯周病治療に使います。また歯肉のメラニン色素の除去といった審美的治療にも使います。
さらに出力を下げると表面上の変化は何も起こりませんが、痛みを和らげたり傷の回復を早くする効果があります。
以上のようにレーザーは多くの有効な活用法がありますが、導入はあまり進んでいないのが現状です。
月刊 嘉麻の里 2月号|VOL309 掲載