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歯の健康や治療についての当院院長のコラムを掲載いたします

これからのスポーツ歯学

スポーツ歯学とは、十五年前に国際歯科連盟によって、「すべてのスポーツ競技を通じて、適切なスポーツ活動の選択、助言、診査や管理、監督と、また必要に応じて治療を行い、さらに専門的情報を提供する事を目的とする特別な歯科医学の部門」と定義されました。よって、その歴史は浅く、現在も研究中の学問で専門医もほとんどいないのが現状です。
 スポーツ歯学の目的は、スポーツ口腔外傷の防止と歯と口腔の健康管理、そして、競技力の維持向上の三つがあります。
 一般に歯の咬み合わせが悪いと、スポーツの競技力は低下します。咬み合わせ改善治療や歯ならびを改善する矯正治療は非常に効果的ですが、その治療に時間のとれない選手は、マウスピースを作って状況を改善する事になります。
 また、言うまでもない事ですが、大切な競技中に歯が痛いようなことがあれば、集中力の低下や筋力の低下がおこります。このような事にならないように定期検診や競技前チェックと応急処置は、必ず行わないといけません。また不幸にも競技中にスポーツ外傷をおった時は、知識のある歯科医師に適切な処置を受けないと後遺症が残ります。
 スポーツ歯学とはマウスピースを作る学問と思っている方も多いようですが、他にもたくさんの活動があります。

月刊 嘉麻の里 8|VOL.243|AUGUST 2005 掲載