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歯の健康や治療についての当院院長のコラムを掲載いたします

義歯の粘膜面調整について

義歯を使っている患者さんから『入れ歯が痛い』という言葉をよく聞きますが、これを痛みなく咬める状態にするのが粘膜面調整処置です。


患者さんの中には義歯は少し痛いのが普通で、何度も痛いと言って来院するのは先生に悪いと思って我慢してる方も多いのではないでしょうか。


さて、粘膜面調整についてですが、闇雲に義歯を削っては”ゆるゆる”になったり、他の所が痛くなったりします。歯肉に強く当たっている所を調べる材料を使って強く当たっている所をピンポイントで少しずつ削る必要があります。テクニックとしてはそれほど高度なものではありませんが、時間がかかる根気の要る処置です。


義歯の粘膜面は土手が高くなめらかな容易なものとそうでないものがあり、骨が出て尖っている歯肉や、硬さがなくふわふわした歯肉の部分は調整が困難になります。いくらやってもいい状態にならないという場合には外科処置によって滑らかな歯肉に整形する場合もあります。


以上のように義歯の粘膜面調整は簡単ではないのですが、時間をかけてやればいい状態にできます。痛いのを我慢して使ったり、作ったのに使用していない方が多いのですが、きちんと時間をかけて調整すれば痛くなく咬めるようになるのです。



月刊 嘉麻の里 11|VOL306 掲載