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歯の健康や治療についての当院院長のコラムを掲載いたします

歯ぎしりについて

今回は歯ぎしりに関して詳しく説明します。


この歯ぎしり自体は早急に治療が必要な病気とは認識されていませんが、放置していると、歯や歯周組織や顎関節に破壊的な病変をもたらします。

歯に関しては、変形を伴う大きなすり減りや知覚過敏症状や破折してしまうこともあります。またこれは型どりして作った差し歯やブリッジに対しても作用し、早期の破損や脱落の原因にもなります。


歯周組織に関しては、まず歯周病を悪化させ、歯根周囲の歯が減少する病変が局所的におこります。特に全体的に歯周病が進行していない若年者の骨吸収がおきている場合は、歯ぎしりが原因と考えてよいと思います。また、これと反対に歯肉内部の骨が大きくもり上がってコブのようになる外骨症も歯ぎしりが原因と考えられます。


最後に顎関節に関してですが、顎関節がカクカクなったり痛みを伴う顎関節症という病変は原因がいろいろ考えられますが、歯ぎしりが症状を悪化させてしまいます。


以上のように、歯ぎしり自体は治療が必要な病気ではありませんが、それにより起こる口腔の病気は破壊的で回復が困難なものばかりなので放置は良くありません。何かおもいあたることがある方は、早目に診断や治療を行う方が良いと思われます。



月刊 嘉麻の里 1|VOL296 掲載