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歯の健康や治療についての当院院長のコラムを掲載いたします

外科処置(その1)

今回は外科処置の中で分割抜歯と歯根分割について詳しく説明します。


まず分割抜歯についてですが、例を挙げると、上の奥歯で歯根が3本ある歯において、2本は保存可能で1本は保存不可能と判断したときなどに行います。その歯全体としては根管治療や歯周病治療を行っているけどなかなか腫れや痛みがよくならない状態です。そこで保存不可能と判断した根だけを切りとる外科処置を行います。うまくいけば残りの2根は腫れ痛みのない状態になり傷が治れば型取りなどへ進めます。
このケースはレントゲンによる途中経過の確認が困難なので高度なテクニックを必要とします。


次に歯根分割についてですが、例を挙げると下の奥歯で歯根が2根ある歯において、根と根の間で歯全体では、まん中部分に歯周病変があり、歯周病治療をやっていて腫れや痛みがなくならない状態です。そこで歯のまん中を切断して2本の小さな歯に分割する外科処置を行います。うまくいけば腫れ痛みはなくなり、分割抜歯よりもっと早い時期に型取りなどへ進めます。
このケースではレントゲンによる途中経過の確認が可能ですが2根両方を保存する為に少なめに切って修正できないので、これも高度なテクニックが必要です。


どちらにしても少しでも歯を残そうという外科処置です。



月刊 嘉麻の里 8|VOL291 掲載