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歯の健康や治療についての当院院長のコラムを掲載いたします

歯周病の基礎知識について

今回は歯周病治療における基礎治療について詳しく説明します。

歯周病治療は最初に行う診断と基礎治療でよい結果が得られるかが決まると言ってもよいでしょう。

まず診断ですが、要抜歯の判断が重要になります。治療しても改善の見込みのない歯は早い段階で抜いておかないと後で計画の変更が出てきて治療の長期化につながってしまいます。

その後で重要な基礎治療は咬み合わせの安定です。歯がない部分には仮歯を入れることになります。全体が均等に咬める状態を作り、一部の歯に大きな負担がかからないようにします。動きの大きな歯については固定などの安定化処置を同時に行います。この歯がない所がなく、咬み合わせが安定して、動きの大きな歯が動かないようになった状態が歯周病治療がうまくいくポイントです。この状態になれば歯周病が悪化することは考えにくいので治療を進めれば確実によい方向に行きます。

口腔内の状態によってはこのような状態にするのにとても時間がかかるケースも考えられますが、その時間をはぶき、全体が安定しないまま治療を進めてしまうと、いつまでも改善がみられないばかりか、悪化してしまうことも考えられます。

このように正しい治療計画に基づいた基礎安定化治療は歯周病治療では不可欠なものなのです。



月刊 嘉麻の里 6月号|VOL313 掲載